腰が痛い!肩が痛い!とおっしゃる皆様方。経絡と内因(心、感情)との密接な関係をご存知ですか? 経絡とは、手に6本脚に6本合計12本のツボのラインがあり、それぞれのラインに臓腑の名前がついています。この経絡は肺の経絡、手太陰肺経から始まって肝臓の経絡、足厥陰肝経に終わり、また肺の経絡に戻るという山手線が1週するように気が1週巡ります。 そして、それぞれの経絡はそれぞれの感情(心)によって緊張または張りを出します。それは、まるで三蔵法師が念仏を唱えると孫悟空の頭をギュウギュウ締め付ける頭のリングのようです。 神様は我々人間に、度が過ぎた感情によって締め付ける孫悟空の頭のリングをはめ込んだのかもしれません。 |
東洋医学では、「怒りは肝・胆を傷つける」とあります。私の経験上、どちらかというと何かお怒りになった方は胆のうの経絡、足少陽胆経に張り、痛みが出ています。この胆経は腰、肩、頸を通って側頭部まで来ています。なので、腰痛、肩こり、偏頭痛などを引き起こしていることがあります。私自身、以前激しく怒ったことがありまして、直後に激しい腰痛が訪れてきとことがました。もちろん、この胆経の張りが肩こり、腰痛などの原因ではありませんが、要因となっていることは多々あるようです。 |
![]() 足少陽胆経 |
「思い煩いは胃・脾を傷つける」とあります。思い煩いとはいわゆるストレスです。特に「今、いやなことがある」ようなストレスは胃の経絡、足陽明胃経に張りが出るようです。臨床上、股関節が痛むという方とこめかみが痛む偏頭痛の方が、この胃経が張っていることが多くあります。ストレスがあると胃酸過多になったり、胃潰瘍になったりするということも、この東洋医学と言っていることは同じです。 |
![]() 足陽明胃経 |
「恐れは腎・膀胱を傷つける」とありますが不安に思う気持ちも「恐れ」に入ります。私の経験上、恐れ、不安は膀胱の経絡、足太陽膀胱経に張りがよく出ます。「あまりの恐ろしさに腰が抜けた」なんてあるように、膀胱経は骨盤から背骨の際を通るので、過度な恐れ、不安は腰痛または後頭部の痛みとして現れます。足の裏から頭のてっぺんを通り越して目のところまで来る経絡ですが、体表情よく屈曲しているところに痛み、張りが出るようです。 | ![]() 足太陽膀胱経 |
「心包経は心の衛兵(ガードマン)となる」と言われています。この心包経は五臓六腑に含まれない架空の臓器で、心臓を覆う膜と考えられています。昔の人は、心は心臓にあると考えて、その心を犯そうとするストレスから守る衛兵の働きをするのが心包経です。要するに、極度の心配事があるとこの経絡が張ります。この経絡に張りが出ると腕が前に引っ張られ、腕を挙上することが辛くなります。 | ![]() 手厥陰心包経 |
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